今春新規採用された国家公務員第Ⅰ種採用職員に対し、人事院が今年4月2日から4日にかけて行った国家公務員合同初任研修の参加者662人を対象にアンケート調査した結果、志望動機が「公共のために仕事ができる」との回答が7割を超え、過去最高になったことが分かった。総じて「責任感」「誠実性」「協調性」には自信があるとしており、今後伸ばしたいのは「リーダーシップ」「コミュニケーション能力」「創造性」と回答している人が多かった。
回答したのは662人のうち、657人で、行政、法律、経済、人間科学の法文系職員が318人(うち69人が女性)。理工・農学系などの職員が339人(同56人)。
それによると、どのようなタイプの国家公務員になりたいか、ではジェネラリストが58・9%、スペシャリストが38・8%だった。国家公務員になろうとした主な理由(3つ選択)については「仕事にやりがいがある」が72・9%、「公共のために仕事ができる」が71・5%、「スケールの大きい仕事ができる」が50・7%と上位3位が他の項目を圧倒した。また、公共のために仕事ができるとの回答は平成11年では39・2%だったが、14年(57・5%)17年(67・7%)20年(71・5%)と公務に対する意識が上がってきている。
また、自分が人より優れていると思う資質や能力についての問い(一つ選択)では、責任感が最も多く13・1%、誠実性が12・9%、協調性が12・5%、チャレンジ精神が6・4%、感受性が5・3%などになっていた。
国家公務員としていつまで働きたいかでは、定年までが42・3%と平成13年の調査に比べ7・8ポイント増加。条件があえばいつでも転職したいは13年の12・5%から、今回は6・1%と半減していた。