学校管理者が公式に運営しているホームページを除いて、中高生が携帯電話やインターネットを通じて閲覧、書き込み、管理運営を行うことができる公開型の各種サイトやスレッド全般を対象に文部科学省が実施した「青少年利用非公式サイトなどに関する調査」の結果が公表された。
それによると、ことし1月から3月現在で確認できたサイト、スレッド数は3万8260件にのぼり、書き込まれた内容をみると、ピックアップした約2000件のうち、1000件(50%)で「キモイ」、「ウザイ」など誹謗、中傷する32語が含まれ、37%でわいせつな12語を含む表現、27%で「死ね」、「消えろ」、「殺す」など暴力を誘発する20語が含まれていることが分かった。
文部科学省では「今回の調査で、中・高の学校数に比して相当数の非公式サイトがあることが分かった。その9割近くは巨大掲示板(2ちゃんねる、など)にスレッドとして掲載されている。さらに、キモイ、うざい、など誹謗・中傷の言葉が含まれるものが抽出調査したサイトの半数に含まれるなど、非公式サイトの実態が明らかとなった。今後は、さまざまな機会を通して今回の調査結果について周知を図り、引き続き学校における情報モラル教育の推進や子ども向けリーフレットの配付などによる啓発活動を推進する必要がある。また、社会総がかりでフィルタリングの普及、啓発などの効果的な取組について効果的な検討を行い、青少年を取り巻く有害情報対策を一層推進していく必要がある」としている。
なお、青少年が利用する学校非公式サイトのウェブサイト数に関する調査は「一般的な青少年が利用する学校非公式サイトのポータルサイトから、サイト数を調査」。書き込み内容に関する調査は「調査地域を限定(群馬県、兵庫県、静岡県)し、青少年が利用する学校非公式サイトに書き込まれた内容について調査した」(文部科学省)としている。また、スレッドとは「電子掲示板等において、ある特定の話題に関する投稿の集まり」をいいます。