道路整備中期計画 59兆円事業量の内訳は

2008年03月22日 11:00

 道路整備中期計画の10年間での59兆円の事業量について、政府は江田憲司衆議院議員の質問に答え、国土交通省が今年2月25日に発表した道路の中期計画(素案)の事業量構成は「開かずの踏切対策」として、開かずの踏切等を除却するため3兆8400億円を、「学童の通学路の整備」については、通学路の歩道整備として2兆6700億円を、「救急病院に行く生活道路の整備」については、生活幹線道路ネットワークの形成のため5兆1000億円を、「バリアフリーの整備」については、バリアフリー化のために1兆3500億円を、「無電柱化」については無電柱化のため1兆3800億円を、「深刻な渋滞対策」については渋滞解消のため19兆4100億円を、「道路の維持や除雪、古い橋の修繕」については橋梁等の修繕・更新、維持管理に7兆2000億円をそれぞれ計上した、と回答。

 その費用の根拠となったものとして「開かずの踏切対策」では交通が集中する踏切と合わせて約400箇所の踏切を除去する。「学童の通学路の整備」に関しては「通学路の歩道整備」として約4万4000キロメートルの通学路に対して交通安全対策を実施する。「救急病院に行く生活道路の整備」に関しては「生活幹線道路ネットワークの形成」として約5000区間の生活幹線道路(1万3000キロメートル)に対して対策を実施する。「バリアフリーの整備」に関しては「バリアフリー化」として約6400キロメートルの道路及び約900箇所の駅前広場に対してバリアフリー対策を実施する。「無電柱化」に関しては約3700キロメートルの道路に対して無電柱化対策を実施する。「深刻な渋滞対策」に関しては約3000箇所の信号交差点等に対して渋滞対策を実施し、全国の幹線道路について渋滞損失時間を約3割削減する。「道路の維持や除雪、古い橋の修繕」に関しては「橋梁等の修繕・更新」として約15万橋に対して予防保全を実施することとしている、と説明している。

 また、計画について「中期計画においては真に必要な道路整備を計画的に進めるため、今後の具体的な道路整備の姿を示すものとして必要な事業量を国土交通省として明示したものであり、中期計画の策定に当たり、各高速道路株式会社は関与していない」とした。