半導体企業のロームは、今年も幕張メッセで開催されるIT・エレクトロニクス分野におけるアジア最大級の情報発信・交流メディア「CEATEC JAPAN2012」において、最終日となる10月6日に高専生、理工系大学生、大学院生を対象とした技術セミナーを無料で実施する。
世界初の技術や社会に多大に貢献する技術を開発し、未来を開拓していくエンジニア。一方で、近年は若者の理科離れが進み、またエレクトロニクス業界不振のあおりを受け、エレクトロニクス・製造業に対する学生のモチベーションの低下・イメージダウンが否めない状況にある。
こうした中、半導体企業のロームは、今年も幕張メッセで開催されるIT・エレクトロニクス分野におけるアジア最大級の情報発信・交流メディア「CEATEC JAPAN2012」において、最終日となる10月6日に高専生、理工系大学生、大学院生を対象とした技術セミナーを無料で実施する。ロームの若いエンジニアから「現場の声」を聞いて最先端技術の「現在」を体感する機会を提供することで、エンジニアの未来は決して暗くないことを若い世代に伝えたいと考えているようだ。
セミナー内容は、「家電製品の省電力化を追求する電源LSIの設計」「次世代のエコデバイス~シリコンカーバイド(SiC)~」「半導体技術が拓くバイオ・メディカルシステム」の三部構成。第一部では、オリジナルのDC/DCシステムと700Vプロセスの開発により実現している低待機電力化などを例に、企画から完成に至るまでのLSI設計者の挑戦とやりがいを、第二部では世界初のフルSiCモジュール量産化を実現した経験を基に、世界初への挑戦エピソードや企業の研究開発と大学での研究の違いから普段の生活まで紹介するという。さらに第三部では、1滴の血液からその場で血液分析が可能なシステムを販売に繋げている、半導体・光技術を組み合わせたバイオ・メディカルシステムに関して、システムの開発コンセプト等を紹介する。
またこの他にも今回の「CEATEC JAPAN2012」では、ゼンケンULMが理工系の学生が最新技術に触れるための特別企画を実施。最先端の技術に触れる機会として、展示だけでなく、実際にエンジニアとして働いている技術者の現場の声に触れることで、日本を飛び越え世界を担う若手のエンジニアを生み出すきっかけとなる可能性も考えられる。各企業のこういった活動こそが、エレクトロニクス業界を活気づけ、新たな技術の誕生につながることになるかもしれない。