微小粒子状物質(PM2.5)は、大気中に浮遊している非常に小さな粒子で、呼吸により気道の深部まで到達しやすいため、健康への影響が大きい。大気中に浮遊している2.5μm以下の小さな粒子のことで、従来から環境基準を定めて対策を進めてきた浮遊粒子状物質(SPM:10μm以下の粒子)よりも小さな粒子だ
PM2.5の濃度は季節による変動があり、例年3月から5月にかけての春は濃度が上昇する傾向があるとされている。これを受け、一般財団法人日本気象協会は、春のPM2.5濃度上昇に備え、2014年2月14日に携帯公式サイト「気象協会晴曇雨」(http://n-tenki.jp/sp/)において、「PM2.5予測情報」(http://n-tenki.jp/sp/pm25/)をリリースした。
「PM2.5予測情報」はPC、タブレット、スマートフォンから閲覧でき、3時間毎に3日先までの傾向を掲載。全国に加え、九州、関東など地方別に詳細な情報として提供するほか、PM2.5に関するわかりやすい解説ページも用意しており、自治体などが発表するPM2.5の情報とも併せて提供する。
更新頻度 は1日1回(毎日8時頃更新)、提供エリアは日本全体、北海道、東北、関東・信越、東海・北陸・近畿、中国・四国、九州、沖縄。情報内容は、日本を含む東アジアを対象とし、PM2.5の3時間毎の濃度予測を3日先まで提供。料金は無料。
また、日本気象協会では、独自の気象予測モデルSYNFOSと化学輸送モデルCMAQを組み合わせ、東アジアのPM2.5の傾向を予測するシステムを運用している。このシステムに、日本を含む東アジアの大気汚染物質排出量の推計データを入力してPM2.5がどのように推移するかを解析し、当日から3日先までのPM2.5の傾向を予測している。
環境省では、健康に支障のないレベルとして基準値を1年平均値 15μg/m3以下でかつ1日平均値35μg/m3以下と定めている。これからは、どこでも簡単に情報入手できるため、汚染対策に役立て生活したいものだ。(編集担当:慶尾六郎)