就職失敗で29歳以下の自殺 4年前の2.5倍

2012年07月11日 11:00

 就職の失敗を原因・動機に29歳以下の自殺者が平成23年に150人。平成19年(60人)の2.5倍になっているとして、新卒者や若者への就職支援について馳浩衆議院議員(自民党)が野田佳彦総理の考えを質問主意書で質した。

 馳議員は「警察庁の調べで昨年、就職を理由に150人が自殺し、その内、学生は52人にのぼる。背景に雇用情勢の悪化があることは言うまでもないが、政府の現状認識は。また若者を学校から職場へ円滑につなぐための取組について」具体的に示すよう求めた。

 野田総理は「卒業時に就職できなかった人や正社員になれずフリーターになった人への就職支援は重要と考えている。卒業時に就職できなかった人に対しては平成22年に青少年の雇用機会の確保等に関して事業主が適切に対処するための指針を改正し、事業主が取り組むべき措置として、学校等の卒業後少なくとも3年間は新卒として応募できるようにすることを規定した。若者雇用戦略においても既卒3年新卒扱いの標準化を位置付けることにしている」とした。

 フリーターについて、野田総理は「ハローワークにより、きめ細かな職業相談を実施し、正社員としての求人を開拓している。フリーターを有期雇用後に正社員として採用する場合に奨励金を支給する取組を行うとともに、支援対象者ごとに担当者を決め、履歴書の作成相談、面接指導、応募先の選定についての相談等を個別に行うわかもの支援コーナー、わかもの支援窓口を今年4月に全国で204ヵ所設置するなど、正規雇用を目指すフリーター等への就職支援を強化している。若者雇用戦略では、わかものハローワーク・支援コーナー・支援窓口を全国展開する」と回答した。(編集担当:森高龍二)