懸念される尖閣での日中関係の悪化

2013年02月05日 18:58

 中国公船2隻が4日、長時間にわたって尖閣諸島周辺領海に侵入したことを受けて、齋木昭隆外務審議官は5日、外務大臣の指示で程永華駐日中国大使を外務省に招致し、厳正な抗議を行った。中国公船による接続水域での航行や領海への侵入は尖閣諸島の国有化以来、頻発しており、中国側の既成事実化を図る狙いが懸念される。

 齋木外務審議官は「日中関係の改善を期待する双方の関係者の意向に全く反する挑発的な行動が繰り返されている」として「二度と繰り返さないうよう改めて強く求めた」。

 これに対し、程大使は中国の主張を述べ、申し入れを受け入れられないとの姿勢を示したという。このため、審議官は本国に報告するとともに、中国側が自制し、責任ある対応をとるように再度強く求めたという。両国の尖閣をめぐる今以上の関係悪化が懸念される。(編集担当:森高龍二)