ヤマハ<7951>が、国内における楽器・音響機器卸販売及び教室事業を、平成25年4月1日付けで会社分割により同社100%出資子会社であるヤマハミュージックトレーディング(YMT)に承継させると発表。また、ヤマハエレクトロニクスマーケティング(YEMJ)及びヤマハミュージックリース(YML)をYMTに吸収合併させ、YMTの社名を「株式会社ヤマハミュージックジャパン」に変更するという。
さらに同日ヤマハは、ヤマハミュージック大阪(YM大阪)を存続会社とし、ヤマハミュージック東京(YM東京)、ヤマハミュージック北海道(YM北海道)、ヤマハミュージック東北(YM東北)、ヤマハミュージック関東(YM関東)、ヤマハミュージック東海(YM東海)、ヤマハミュージック中四国(YM中四国)、ヤマハミュージック九州(YM九州)の7社を消滅会社とする吸収合併を実施し、「ヤマハミュージックリテイリング」に変更することも発表した。
2013年3月期第3四半期の連結業績によると、同社の音楽事業は売上高が前年同期比1.3%増の2020億円、営業利益も同4.3%増の81億円と比較的好調に見える。しかし、ピアノや管楽器、電子楽器などの各セグメントに置いて国内では売上を減少させており、国内ビジネスの収益力強化が急務となっている。
2013年3月期通期連結業績予想を、10 月31 日公表時の売上高3675億円(前期比3.1%増)、営業利益110億円(前期比35.6%増)、経常利益90億円(前期比24.1%増)、当期純利益35 億円(前期294億円の純損失)から、売上高3650億円(前期比2.4%増)、営業利益70億円(前期比13.7%減)、経常利益60億円(前期比17.3%減)、当期純利益0(前期294億円の純損失)へと下方修正したヤマハ。今回の組織再編は、こうした苦境を打破する有効な一手となるのか、注目が集まるところであろう。(編集担当:井畑学)