電通が、1947年に創設されたバレーボール競技に関する国際組織である国際バレーボール連盟(FIVB)と、2013年から2020年までのアジア・中東地域における独占マーケティング・エージェント契約を締結したと発表。電通はFIVBとともに、アジア・中東地域におけるバレーボールの振興ならびに企業のマーケティング活動に資する戦略立案を行うという。
具体的には、バレーボール世界選手権、ビーチバレー世界選手権を含むFIVBが主催する国際的なバレーボール大会について、アジア・中東地域を拠点とする企業へマーケティング権やテレビ放映権を独占的に販売する。
スポーツの国際大会におけるマーケティング権やテレビ放映権は、大会運営費をまかなう大きな収入源である。特に放映権収入は大きく、世界最大の国際大会の一つであるオリンピックでも、先の北京オリンピック関連の放映権料は25億ドル、今年行われるロンドンオリンピックでは30億円が見込まれている。こういった全世界的に注目を集める大会であれば放映権料も十分に集まるが、他のスポーツではそうもいかない現状がある。バレーボールの世界大会が日本でよく開催される理由も、日本ではバレーボール人気が他国と比べて高く、FIVBにとって放映権料による収入が見込めるといったメリットが大きいためであろう。とすれば、日本企業である電通 がFIVBと独占マーケティング・エージェント契約を締結した理由も、日本のマスコミに強固なパイプにその一因と言えるのではないだろうか。