日本経済団体連合会の榊原定征会長は夏季フォーラム後の記者会見で、「格差問題」について「教育は格差問題の切り札」とするとともに、もう一つの解決策は「雇用」だとし「不本意な非正規労働者」の正規化を進めることへの取り組みを進めるとした。
榊原会長は「経済界として格差問題の現状をしっかり認識したうえで、対応していくことが必要」とし「一部の指標は改善傾向にあるものの、日本に格差は厳然として存在している」とした。
そのために「社会に歪が生じ、経済成長の足かせともなっている」との認識を示し「格差問題解決策の一つは教育。背景として家庭の所得と教育レベルの間に相関関係が見られており、経済的な理由で高等教育を受けられない子弟がいる現状を踏まえれば、教育は格差問題解決の切り札になる。経済界としてもしっかり取り組んでいく」と述べた。
榊原会長は、格差問題のもう一つの解決策は「雇用対策」だとし「不本意な非正規労働者については、意欲と能力ある人はできるかぎり正規化を進めていくべき」と述べ「経済界としては教育と雇用の二つの観点から取り組んでいく」と語った。(編集担当:森高龍二)