台湾でのカムリHVの生産・販売をトヨタが開始したと発表した。台湾でのHV車生産は初、トヨタのHV車の生産拠点として日本以外では7番目となる。年間生産台数および年間販売計画は共に約7000台を計画しているという。台湾での生産を行うのは、トヨタの生産事業体である国瑞汽車股?有限公司(以下、国瑞)。国瑞はこれまでもカローラやガソリン車のカムリ、ウィッシュなどの生産を手掛けていた。
1980年にセリカカムリとして登場したカムリは、米国では9年連続で乗用車ベストセラーカーとなるなど、世界戦略車として累計販売台数1400万台を超えるヒット車種。昨年のフルモデルチェンジを機に全車ハイブリッド化をしている。結果、発表当初に月間販売目標台数500台としていたものが、昨年12月には1000台を超え、今年1月には2000台を超えるなど、好調に売り上げを伸ばしている。
昨年末にハイブリッド車の世界累計販売台数は約360万台に達したトヨタ。カムリHVを生産するタイの生産工場増設やハイランダーHVの米国生産などの計画を次々と打ちだし、HV車の海外生産を進めている。一方で販売台数は、一時期の勢いはないものの、昨年終盤以降継続して前年比を超えているなど、市場の回復・安定が窺える。HV車の海外生産・増産への傾向はこれを後押しできるのか。日本の基幹産業なだけに、その動向に注目が集まるところであろう。