関東大震災に乗じて虐殺された在日朝鮮人犠牲者を慰霊する市民団体主催の慰霊式が1日、都内で催されたが、歴代都知事が寄せていた『弔意文』を小池百合子知事が取りやめたことに、野党からは「歴史を否定することは許されない」と強い言葉で抗議が出た。
小池知事に対しては歴史修正主義者かとの見方もでており、社会民主党の又市征治幹事長は「歴史修正主義、排外主義の潮流に身を置くかのような知事の対応には断固抗議する」との談話を発表した。
懸念するのは追悼文送付の中止が「大虐殺はなかった、朝鮮人大虐殺は正当防衛だった、朝鮮人による暴動は事実だった」と歴史修正を図ろうとする主張容認や正当化に道をつけ、歴史すり替えの危険性につながりかねないこと。
又市幹事長は「関東大震災時に引き起こされた在日朝鮮人に対する大虐殺という歴史の事実から目を背けること」を危惧する。
日本共産党の志位和夫委員長はツイッターで「天災による犠牲者と虐殺による犠牲者は全く異なる。『特別扱いしない』とは虐殺・加害の歴史を意図的に風化・忘却しようというもの。厳しい批判を免れない」と書き込んでいる。
韓国では虐殺の惨状を日本政府が調査し、謝罪と賠償を要求するための遺族会が発足した。(編集担当:森高龍二)