最高裁判所裁判官の国民審査が22日の衆議院議員選挙と合わせ実施され、24日までに審査結果が発表された。全員が信任された。今回の国民審査では国民審査公報に前職の経歴である「加計学園監事」の掲載がなかった木澤克之裁判官に対して、ネット上では「あら?、(平成)25年から28年の加計学園監事がスッポリ抜けてますよ」「裁判官が国民から受けるジャッジメントの判断材料として、民間人登用された最高裁裁判官がその経歴を広報に掲載しないのは、経歴詐称に等しい」など批判や問題だとする意見も出ていた。
木澤氏への国民審査の結果は『罷免を可とする投票数』は439万5199票。『罷免を可としない投票数』は5037万6858票だった。
『罷免を可とする投票数』で最も多かったのは小池裕裁判官で468万8017票。木澤氏は2番目だった。
国民審査公報の経歴について総務省選挙課は「中央選挙管理会に木澤氏側から提出されたものを掲載している」と説明。最高裁の広報担当者は「国民審査公報に記載すべき必要な事項を、裁判官が記載されたものと承知している」と説明した。審査公報には私的地位までの全てを記載する必要はない、という。ただ直前の職歴が掲載されなかったことに、「加計学園監事なんて、重要な情報だったのに、投票前に知りたかった」との声が出ている。(編集担当:森高龍二)