多様化する喫煙文化 無煙たばこでもがんや依存などの悪影響

2019年05月26日 12:51

画・多様化する喫煙文化 無煙たばこでもがんや依存などの悪影響

電気加熱式たばこや電子たばこなど喫煙製品は多様化している。従来からある無煙たばこのなかには口に含んだり噛んだりする、鼻に吸い込んだりすることで使用できるものもある。一般的な紙巻きたばこと同様に健康への影響があり、口腔がんや鼻腔がんにつながる。

 これまで主流だった紙巻きたばこに対して、加熱式たばこや電子たばこなど、喫煙に関する文化は多様化している。加熱式たばこはコンビニエンスストアなどでも購入でき、電子タバコはドラッグストアや専門店などで販売されていることが多い。加熱式たばこは従来の紙巻たばこのようにニコチンを含むが紙を燃やさずに葉だけを燃やすのに対して、主な電子たばこはフレーバーのついた煙を吸うことやいかに多く煙を出せるかということを主眼に置いている。

 紙巻たばこ、加熱式たばこ、電子たばこは火や電気で熱して煙を出すが、たばこと呼ばれるものの中にはあまりメジャーではない無煙たばこというものもある。嗅ぎたばこ、噛みたばこなどがそれであり、たばこの葉を口に含んで噛んだり、粉状のものを鼻に吸い込んだりすることで使用する。ニコチンなどに対する依存があることは変わらないが、紙巻たばこや加熱式たばことの違いとしては、燃やしたり熱したりしないために非喫煙者に対する副流煙による害がない。

 たばこの害は紙巻きたばこや無煙たばこだけでなく加熱式たばこでも、ないとはいいきれないという。煙やニコチンの害はどちらでもあるといわれ、たばこの広告や包装に対しては危険性を示す警告を表示するよう定められている。財務省の管轄で、パッケージの大きさに対する警告文表示の割合などが厳密に決められているのだ。国際基準はないが、たばこに関する警告文の表示は世界各国で採用されている。

 従来のたばこはもとより、加熱式たばこやシーシャと呼ばれる水たばこも基本的にJTの管轄にある。国内で生産されるものだけでなく、海外からの輸入に関しても特定販売業者に限定されて課税され、販売は許可が必要になる。

 無煙たばこもJTや国からの認可が必要である。副流煙の害はないが、喫煙者自身の健康には影響があり、注意喚起がなされる。煙の出るたばこが肺がんや咽頭がんを誘発すると言われるのに対して、無煙の嗅ぎたばこや噛みたばこは鼻腔がんや口腔がんにつながると言われる。がんや依存などの害があるとされるものに対して、どこまで注意喚起を行い、また多様化する商品としての価値をどこまでおしすすめるかは、日本だけではなく世界的な課題とされる。(編集担当:久保田雄城)