日本共産党の機関紙「赤旗」が30日、安倍晋三総理が会食を通しメディアを懐柔していると報じた。総理とメディア幹部や記者との会食には双方に狙いや駆け引きがあるのは当然だが、赤旗は「桜を見る会」の総理への疑惑が大問題になる中で「急増している」と指摘した。疑惑がかかる本人との会食には慎重になるべき。マスコミの姿勢が問われそう。
報じたところによると、総理が公費で催す「桜を見る会」に800人を超える総理の地元後援会員らが招待され、行政の私物化や多くの被害者を出したジャパンライフの元会長が総理枠で招待されていたなどの疑惑が相次ぎ提起される最中の11月中旬から12月17日までの間にフジテレビグループ代表、読売新聞東京本社編集局長、毎日新聞を除く内閣記者会キャップと会食。また日本経済新聞の政治部長らと会食したほか、今月17日には報道各社の首相番記者と会食。赤旗はこれらが「首相動静」から分かったとしている。
会食上での取材では「オフレコ」扱いが多いため、重要情報を得ながら記者は記事にできないジレンマになることも。特に社幹部が疑惑のかかる人物と会食すれば社員は意識せずに記事が書けるかどうか。記者としての姿勢より出世欲の強い社員に成り下がっていれば上司に忖度しない可能性がないとは言えない。会食すべきかどうか、状況を見ながら冷静な判断が強く求められている。(編集担当:森高龍二)