昨夏の参院選挙にからみ公職選挙法(買収)違反容疑で起訴されていた自民党の河井案里参院議員の公設第2秘書・立道浩被告に広島地裁の冨田敦史裁判長は16日、「懲役1年6か月、執行猶予5年」を言い渡した。懲役刑のため、連座制が適用され、案里議員に失職の可能性が高まった。
起訴状によると、立道被告は参院選での車上運動員14人に法定上限(1日1万5000円)を超える1日3万円換算で計204万円を支払ったとされる。
懲役刑が確定すれば広島高検は案里議員の当選無効を求める行政訴訟を起こし、高検勝訴で案里議員は失職する。ただ案里議員側は立道被告に控訴するよう促すことが予想される。罰金刑に収めて連座制の適用を免れるのが狙い。
参院選を巡っては案里議員の夫で元法務大臣の克行衆院議員に対しても、克行議員が参院選挙前に地元地方議員や首長に金銭を配った公選法違反容疑がかかっており、検察は立件する方針。
ネット上には「河井夫妻は議員辞職が相当」「議員辞職すべき」の声が多数。また「自民党が1億5000万円を支給した事実は変わらず、使途について党本部は容認していたのか、事件の真相を解明するための重要な問題は少なくない」「検察の捜査を応援したい」などの声が上がっている。(編集担当:森高龍二)