MFO、海賊対処への活動1年延長を閣議決定

2020年11月12日 06:01

 加藤勝信官房長官は10日の記者会見で同日開いた国家安全保障会議と閣議で(1)シナイ半島でのエジプト・イスラエル間の停戦監視などMFO(多国籍部隊・監視団)活動に司令部要員として派遣している2人の派遣期間を1年延長する(2)ソマリア沖・アデン湾での自衛隊による海賊対処行動の期限を1年延長することを決めた、と発表した。

 加藤官房長官は「MFO司令部要員と海賊対処行動部隊の派遣は我が国の積極的平和主義の取り組みであり、政府として引き続き、重要な責務をしっかり果たしていきたい」と語った。

 政府は初の「国際連携平和安全活動」として2019年4月2日にシナイ半島南部にあるシャルム・エル・シェイクの南キャンプに設置されたMFO司令部に司令要員2人を派遣。中東の平和と安定へのわが国の積極姿勢を示すとともに人材育成機会にもしたいとしている。派遣期間は2021年11月30日まで。

 また海賊対処行動部隊については「水上部隊」が海上保安官も乗船する護衛艦でアデン湾を往復しながら民間船舶を直接エスコートするなどして航行の安全を確保。「航空隊」はP3C哨戒機2機で警戒監視などに対応。「支援隊」は警備・拠点の維持管理にあたっている、としている。派遣期間は2021年11月19日まで。(編集担当:森高龍二)