コロナの影響でロコモ患者が増加傾向。ロコモ対策の関心高まる中、特化したサプリも登場

2021年04月18日 08:15

画・「100歳まで生きたくない」8割。理由は健康・収入・年金への不安。

高齢者を中心とした運動器症候群「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」の増加も懸念されている

緊急事態宣言が開け、ワクチンの接種が始まっても、一向に収束の気配を見せない新型コロナウイルス禍。それどころか、変異種の増加や、大阪では医療非常事態宣言が発出されるなど、混乱は増すばかりだ。不要不急の外出は控えたとしても、通勤や通学など日々の生活に不安を感じている人は多いだろう。

 また、感染そのものだけでなく、とくに高齢者を中心とした運動器症候群「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」の増加も懸念されている。厚生労働省の調査によると、現在の要支援・要介護人口の5人に1人は、運動器の障害が原因であるされ、40歳以上のロコモの推定患者数は予備軍まで含めると4700万人を超えるともいわれており、すでに国民病といえる深刻なレベルだ。これが、長引くコロナ禍の運動不足によってさらに増えているという。例えば、「片脚立ちで靴下がはけない」「何もないところで、つまづいたり滑ったりする」「階段の上り下りには手すりが必要」などの症状を自覚していたら、ロコモ、もしくはロコモ予備軍かもしれない。コロナ禍ではとくに、積極的にロコモ対策を考えた方がいいだろう。新型コロナの感染は免れたとしても、外出などを控えたことで間接的に身体能力が弱ってしまったとしたら、目も当てられない。

 そんな中、業界でもロコモへの関心は高まっており、久光製薬は今年5月18日~20日の3日間、整形外科を含むさまざまな診療科の医師が講演する医療関係者向けオンラインセミナー「Hisamitsu ONLINE EXPO 2021」の中でも、NTT東日本関東病院の大江隆史医師によるロコモティブシンドロームについての講演を予定している。
 
 しかし、個人ではどんな対策をすればいいか分からない人も多いだろう。かといって、感染リスクを考えると病院に相談に出向くのも気が引ける。ロコモ対策は基本的に、家での簡単な運動や食事に気をつけるなどの方法が考えられるが、最初は専門家のサイトなどを参考にするのも良いだろう。

 例えば、整形外科医らが中心となって2013年に発足したNPO法人 全国ストップ・ザ・ロコモ協議会(SLOC)のサイトでは、ロコモに関する基礎的な知識や予防法や、元女子マラソンのオリンピック選手であり、現在はスポーツジャーナリストなどとしても活躍している増田明美さんによるロコモ対策の簡単なトレーニング方法なども動画で紹介されている。

 また、ロコモ対策は運動だけでなく、日々の食事も重要だ。骨や筋力、関節の健康維持に役立つ栄養素や食品を積極的に接種することで、ロコモ予防や症状改善に役立てることができる。

 とはいえ、栄養士でもない限り、毎日の食事からそれらをバランスよくとるのは難しい。そこで賢く使いたいのが栄養補助食品やサプリメントだ。

 例えば、コロナ対策で注目されるマヌカ蜂蜜など、ミツバチ由来の健康食品を扱う山田養蜂場が4月8日、ロコモティブシンドロームを対象とした新商品「てくてくBee」を発売している。同商品は直径1センチに満たない小さなサプリメントだが、同社独自の技術が生んだ「酵素分解ローヤルゼリー」に、機能性素材として、軟骨成分である鮭鼻軟骨由来のプロテオグリカンと非変性Ⅱ型コラーゲン、カニ由来のグルコサミンを配合しており、 骨、筋力、関節の悩みを総合的にサポートするという。ローヤルゼリーには骨や筋肉増強に関しての研究成果も出ているそう。ピンポイントでロコモを意識したサプリメントなので、効果は期待できそうだ。

 ココロナとの戦いは、いよいよ持久戦になってきた。感染予防に努めるのはもちろんのこと、精神面、体力面でもコロナに打ち勝てるよう、日々、心掛けておきたいものだ。(編集担当:藤原伊織)