陸自ほぼ全部隊約10万人参加規模の訓練実施へ

2021年09月12日 08:35

岸信夫防衛大臣は10日、今月15日~11月30日までの間に全国の自衛隊の駐屯地や演習場で陸上自衛隊のほぼ全部隊、約10万人参加の規模で「陸海空自衛隊の輸送力、米軍や民間の輸送力を活用し、各方面を跨いだ部隊の機動展開や全国規模での装備品・補給品の輸送などに焦点を当てた訓練を実施する」と発表した。陸自のほぼ全部隊が参加する訓練は約30年ぶりという。

 岸大臣は「島嶼部への攻撃を始めとする各種事態に実効的に対応するためには、状況に応じて所要の部隊が迅速かつ広範囲に機動展開を行うことが必要不可欠で、対応に当たる部隊や各種装備品の迅速かつ大規模な展開を可能とする輸送力が鍵となる」との考えを述べた。

 このため、岸大臣は「訓練を通じて作戦準備における各種部隊等の行動演習で任務遂行能力と即応性・運用の実効性向上を図り、抑止力・対処力の強化を図る」と強調した。

 また自身は10日から12日にかけてベトナムを訪問するとし「ザン・ベトナム国防大臣との間で日越防衛相会談を実施するほか、『新たな段階に入った日越防衛協力関係とグローバル・パートナーシップ』と題する基調講演を行うことなどを予定している」と語った。(編集担当:森高龍二)