インドで三井物産がオンライン決済事業に参画

2011年11月16日 11:00

 三井物産は、インドで各種公共料金などの決済手段として利用されているオンライン決済事業への参入を目的に、本年10月20日にインドのスビダ・インフォサーブ社(以下「スビダ社」)と増資引受に関する契約を締結し1,200万米ドルを出資した。

 スビダ社は、インターネット経由で携帯電話、電気、ガス、保険、Eコマースなどの代金回収を代行する事業を手掛けており、現金回収ポイントとなる小型小売店はインド国内で現在4万5000店舗。これを2年後には10万店舗へ増やしサービスを拡充させていく予定だという。

 インドは銀行口座保有率が30%未満で、クレジットカード保有率も3%未満と銀行サービスが普及しておらず、銀行決済や窓口支払いに比べ利便性が高い決済手段のニーズが高まっている。そこで、一般消費者階層への新たな決済手段の提供という社会的に意義のあるオンライン決済事業を、世銀グループ(スビダ社の主要株主の1社)などと手掛けることにしたもので、今回の事業参画は先進のインターネット技術の導入などを通じ、収納代行事業から国内送金事業、E-Walletやモバイルペイメント等への拡張を視野に入れていく。

 三井物産は、中期経営計画の重点施策として、グローバル展開の加速と戦略的布陣に取り組んでおり、重点地域としてBRICS、インドネシア及びメキシコを掲げている。今回の事業参画により、インドに於ける消費者向け決済手段の提供を通じ、同事業を核とした電子商取引等の消費者向けサービス分野に於ける価値創造を目指す。