製薬・通信・医療機器・生保15社で協会設立へ

2022年06月22日 07:00

 エーザイ、塩野義、オムロン、住友生命、テルモ、NTT、富士通など製薬・医療機器・生保や通信業者ら15社が来年度早期に「PHR(パーソナル・ヘルス・レコード=生涯型電子カルテ)サービス事業協会」の設立を目指す。新たな産業創出が狙い。

 PHRサービスは「個人の健診情報や歩数、血圧、体重、睡眠、食事等の健康医療データを利用することで日常や医療機関受診時の利活用により、新たな産業の新興が見込めるサービス」としている。

 協会は「健康・医療に関する様々な主体が持つデータを効果的に利活用するための標準化、PHRサービスの品質向上を促進するためのルール整備などについて検討する」。

 SONPOホールディングスの櫻田謙悟代表執行役会長は「日本は健康・医療に関するリアルデータの宝庫であり、データを活用したソリューションが提供できる。この分野における民間分野でのイノベーションを起こしていくため、業種の縦割りでなく、横の連携の会議体が必要で、それがPHRサービス事業協会。PHRサービス産業を発展させ、健康寿命延伸、労働生産性の向上、国際競争力強化をオールジャパンで実現していく」と設立宣言会合でアピール。

 KDDIの森田圭取締役執行役員常務は「短期的には個人情報保護・セキュリティ確保に向けた考え方やリコメンデーションのあり方など、中長期的には使いやすさなども含めたサービス評価のあり方などを検討していく」と協会の役割を語った。(編集担当:森高龍二)