政府は新しい資本主義実現会議の下に「スタートアップ育成分科会」を立ち上げた。起業促進を目指す狙いで、岸田文雄総理は14日の初会合で「年末のスタートアップ育成5か年計画策定に向けて、スタートアップの創出と成長の加速に向けた支援策の検討をお願いしたい」と成果を得るよう期待した。
スタートアップの資金面での環境整備では「経営者の個人保証を不要にする等の制度の見直し」などをあげ「スタートアップ創業から5年以内について、個人保証を徴求しない新しい信用保証制度を創設する」としている。
また「信用保証協会への損失補償として必要な経費を措置することや日本政策金融公庫が行う貸付けで、スタートアップ創業5年以内について経営者保証を求めない貸付け要件を設定する。加えてキャッシュフローが不足するスタートアップや一時的に財務状況が悪化した中小企業に対する資本性ローンの継続を図る」としており、これらのため公庫への出資追加等を行う考え。「関係省庁で経営者保証に依存しない融資慣行の確立に向けた施策を年内に取りまとめる」としている。
またフリーランス(従業員を雇わず1人で起業する者)が報酬支払い遅延や一方的な仕事内容変更といったトラブルに直面しているケースが多いとして「フリーランスに対し業務委託を行う事業者に書面や電子メール等を交付する義務、報酬減額などの取引上の禁止行為等を定める『フリーランス取引適正化法案』を今国会に提出する」方針。(編集担当:森高龍二)