家電量販店のLED照明化状況とは

2011年10月31日 11:00

 富士経済によると、LED照明関連製品の国内市場は急速に拡大しており、2010年は前年比2.7倍の865億円となっているという。要因としてはLEDの長所である省電力、長寿命が地球環境への負荷軽減に繋がることや低価格化が進んでいること、さらに、改正省エネ法の施行により普及が加速していることが挙げられる。2020年には2010年比3.7倍の3,180億円の市場が予測されている。

 近年は企業でも導入が推進され、事業所や工場などの照明をLEDにチェンジしていく傾向が進んでいる。そのような中、家電量販店も新店舗オープン時にLED照明を設置する動きが加速しているようだ。

 ヤマダ電機が7月にJR新宿駅前にオープンした環境配慮型大型店「LABI新宿西口館」は、すべての照明をLEDとしたエコ店として登場した。導入したのはノアのLED照明。9月現在で「LABI新宿西口館」を含め16店舗の導入が決まっており、ノアもヤマダ電機からの受注総金額が514百万円となっていると発表している。

 また、コジマは、東京都世田谷区成城に東京都で30店舗、全国では209店舗となる環境配慮型店舗「コジマ 成城店」を11月3日にオープンするが、照明には全館で環境に優しいLED照明を導入している。同店で今回導入されるLED照明は大手半導体メーカーのロームによるもの。納入内容としては、直管形LEDが939本で、内訳は110W蛍光灯と置換えのロングタイプ直管形LED(長さ2383mm、消費電力46W)が710本、40W蛍光灯と置換えの直管形LED(長さ1212mm、消費電力22W)が229本となっており、なかでも同社のロングタイプの大量採用は、商業施設では初となる。さらに、明るさ100W相当で消費電力20WのLEDダウンライト15灯を採用されており、照明において従来型店舗より消費電力6割減を実現している。

 ノジマは2年以内に全店舗の店内照明をLEDに切り替えると発表した。店舗の省エネ化はもちろん、プライベートブランド(PB)商品のLEDを使うことで性能をアピールすることが狙いのようだ。4月にオープンした御殿場店は天井照明約560個のほか、ダウンライトや駐車場のライトなどすべての照明をLEDとしている。