東京オリンピック・パラリンピックを巡る談合事件で公正取引委員会は28日、広告業界最大手の電通グループはじめ博報堂、東急エージェンシーなど6社と関係者7人を独占禁止法違反容疑で刑事告発した。
東京地検特捜部は同日、この刑事告発を受けて、独占禁止法違反の罪で6社と組織委大会運営局元次長の森泰夫容疑者ら7人を起訴した。
起訴されたのは3社のほか、フジクリエイティブコーポレーション、セレスポ、セイムトゥー。
松野博一官房長官は同日の記者会見で「不正があったとすれば誠に遺憾だ。オリンピック・パラリンピック競技大会をはじめ、スポーツの価値を大きくおとしめると考えている」と述べた。
また「現在、スポーツ庁等が設置したプロジェクトチームにおいて組織委員会の元職員からのヒアリングや東京都の契約手続き等に関する調査の状況報告などを通じ、大会組織委員会のガバナンスの実情や課題を把握するとともに、海外の事例も参考に、調査分析を行い、再発防止の観点から、今後の大会運営のための指針案を公表したものと承知している。今後スポーツ庁において、スポーツ界や経済界から幅広い意見を聴取し、さらに内容を充実し、3月中に指針を策定する予定であり、今後の大会運営に生かしていくものと承知している」と述べた。(編集担当:森高龍二)