放射性物質により汚染された水のALPS処理水の海洋放出に向け、東京電力福島第一原発を訪ねた岸田文雄総理は20日、「安全性の確保や風評対策に関する取組みについて東京電力においても会長、社長の真摯なリーダーシップの下、社挙げて、緊張感を持って万全を尽くすよう求めた」とし、放出へのカウントダウンを色濃く示した。
岸田総理は「IAEA(国際原子力機関)の包括報告書(国際安全基準に合致しているとの報告)の内容も含め、科学的な根拠に基づき、透明性高く、丁寧に国内外に対し情報発信をしていきたい」と放出前、放出中も高い透明性を持って安全確保と内外への理解を求めて行く姿勢を強調した。
岸田総理は「海洋放出の時期は安全性の確保や風評対策の取組み状況を政府全体で確認し、判断していく」とし、海洋放出に反対している全国漁業協同組合連合会の坂本雅信会長にも直接理解を求めたい考えを述べた。21日にも会いたい考え。
岸田総理は「中国のみならず国際社会の理解促進に向けて、科学的根拠に基づく透明性高い説明と情報発信を続けていきたいと考えている」と反対している中国など国際社会に対しても科学的根拠に基づいて理解を求めて行くとした。(編集担当:森高龍二)