日本共産党の志位和夫委員長は6日、ガザでのジェノサイドを許すなと「イスラエル軍によるガザへの攻撃中止と当事者が即時停戦のため交渉テーブルにつくよう」この2点を実現するために各国政府に呼びかける声明を発表した。
志位委員長は声明で、まずイスラエル軍のガザ地区への攻撃について「ガザ北部ジャバリア難民キャンプへの連続的な空爆、患者をのせた救急車車列へのミサイル攻撃など空と陸と海から大規模攻撃により、多数の民間人が犠牲になっている」ことを指摘。
加えて「ガザを封鎖し、電気、水、食料、医薬品の供給を妨げ、多くの民間人を死の淵に追いやっている。ガザ北部の住民に南部への移動を命じていることも深刻な人道的災厄を招いている。この1か月でガザでは1万人近くが犠牲となり、その4割は子どもと報じられている」として「わが党はイスラエルによる軍事行動を強く非難する」と非難した。
一方で「ガザ危機の直接の契機は10月7日のハマスによる無差別攻撃にある」と述べ「民間人を無差別に殺傷することは国際法違反であり、わが党はそれを強く非難するとともに人質の即時解放を求める」とハマスに対しても非難し、人質解放を求めた。
また今回の事態の歴史的背景について、声明は「イスラエルが1967年以来、ヨルダン川西岸とガザ地区を占領下におき、住民の強制排除を行いながら入植を拡大してきたこと、ガザ地区に対して2007年以来、封鎖政策をとり、「天井のない監獄」と呼ばれる非人道的状態を作り出してきたこと、たびたびの空爆によって多くのパレスチナ人を犠牲にしてきた歴史的事実がある」とした。そのうえで「これらはすべて国連の決定と国際法に背く無法行為であることを厳しく指摘しなくてはならない」と断じた。
また「イスラエルが、ハマスの攻撃に対する『自衛権』をたてに、圧倒的な軍事力を行使した報復を行い、ガザでのジェノサイドを行うことは決して許されるものではない」とイスラエルに対し抑制を求めている。(編集担当:森高龍二)