岸田文雄総理は26日都内で開かれた全国拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会に出席し「2002年以来、1人の拉致被害者の帰国も実現していないことは私にとりましても痛恨の極み」と語り、「北朝鮮・金正恩(キム・ジョンウン)委員長と首脳会談を早期に実現すべく、あらゆる機会をとらえ、働き掛けを一層強めていく」とあいさつした。
また「日本、北朝鮮、お互いが大局観に基づき、あらゆる障害を乗り越え、地域や国際社会の平和と安定、日朝双方のため、共に決断していくことを呼び掛けたい」と強調した。
岸田総理は「北朝鮮については、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化の実現を目指す」としたうえで「拉致被害者御家族の皆様方も高齢となる中、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにすることができない人道問題ですと私が発言して1年が過ぎた。国内では御家族はもとより国民の間に差し迫った思いが一層強まっている。こうした思いをしっかり共有しながら、全ての拉致被害者の方々の1日も早い御帰国を実現するべく、全力で果断に取り組んでまいります」と語った。(編集担当:森高龍二)