立憲民主党の長妻昭政調会長や近藤昭一ネクスト環境大臣らが8日までに有機フッ素化合物(PFAS・ピーファス)汚染が報告される東京・多摩地域を視察。政府が日本全体の問題として早期の実態の把握と措置を講ずる必要があると提起した。アメリカの学術機関は1ミリリットルあたり血中濃度が20ナノグラムを超えると健康リスクが高まると警鐘を鳴らしている。
長妻氏らは国分寺市内でPFAS濃度が高かったために井戸の取水を止めている給水所を視察。都の水道局からは国の基準値がないので義務ではないが、情報収集の観点から定期的な水質検査をしている、井戸の原水や給水栓の水質は見ているが、それより上流は確認が難しいなどの報告があったと党HPで紹介。
長妻氏は国の歩みがあまりに遅く、許容度も欧州、米国に比べて甘いことを踏まえ、こうした問題を「なんとか打開したい」。近藤氏は「汚染の原因者を特定していく必要がある。水俣病の二の舞にならないようにしなければならない。国民の皆さんの命を守る、生活を守ることが政治の役割、法律や条例、予算にしっかり反映していかなければならない」との考えを示している。また血液検査に保険適用がないのも課題になっている。
多摩地域住民の声として「(血液検査をした)全員からPFASが検出されていて、一人としてゼロの人がいない」「風評被害を防ぐためにはしっかりした情報公開が必要で、隠すことは余計に不安をあおることにつながる」と国としての調査と対応、正確な情報公開を求めている。(編集担当:森高龍二)