ユネスコ無形文化遺産保護条約第19回政府間委員会は日本時間の5日午前3時43分に「伝統的酒造り」を『ユネスコ無形文化遺産』として代表一覧表に登録することを決めた。日本政府は昨年3月に提案していた。これまでに日本の無形文化遺産として能楽や歌舞伎、雅楽、和食、和紙などが登録されている。
石破茂総理は同日「我が国の伝統的酒造りがユネスコ無形文化遺産に登録されたことを、心から嬉しく思います。伝統的酒造りの保護・継承に尽力してこられた多くの関係者の方々に心からお祝い申し上げます」との談話を発表した。
石破総理は「伝統的酒造りは杜氏・蔵人等が、こうじ菌を用い、日本各地の気候風土に合わせて、経験に基づき築き上げてきた世界に誇れる酒造り技術です。日本各地で人から人へと受け継がれてきたこの伝統的な技術を守り、次の世代へ継承するとともに、今回の登録を契機に、国内のみならず海外の方にも伝統的酒造りを知っていただき、地方創生や海外への更なる展開にもつながるよう関係者の方々の取組みを支援していきたいと思います」としている。
文化庁は登録を記念して来年1月25日と26日に石川県金沢市の金沢港クルーズターミナルで「伝統的酒造り」に関するシンポジウムを開催すると同日発表した。お酒の試飲・販売や日本文化の伝統工芸の制作体験も予定している。(編集担当:森高龍二)