神戸製鋼、中国での自動車用冷延鋼板事業の合弁会社設立の検討を開始

2011年09月29日 11:00

 神戸製鋼所は27日、中国において今後の拡大が見込まれる自動車用高級鋼板の需要に応えるため、鉄鋼や機械、電気、建築、エンジニアリング設計などを行う鞍山鋼鉄集団公司と自動車用冷延ハイテンの製造及び販売を目的とする合弁会社の設立に関する共同検討を開始することで合意に達し、意向書を締結したことを発表した。今後、冷延ハイテンの製造設備、生産能力、立地、両社の役割など、合弁事業の枠組みや基本条件について検討を重ねていく。

 中国の自動車市場は2009年に世界一の自動車大国となって以降も順調に拡大しており、2010年の自動車生産台数は1,800万台を超えた。そんな中で多くの自動車メーカーが現在、生産能力の拡大計画を打ち出しており、2015年には生産能力が3,000万台を超えるともいわれている。

 現在、神戸製鋼所の鉄鋼分野における中国での製造拠点は、特殊鋼線材の二次加工メーカー3社が稼動中だが、この合弁会社が実現した際には薄板分野では初めての製造拠点となり、今後さらに高まる自動車軽量化ニーズに対応するため同社が得意とする薄板ハイテンを、中国でも供給する体制が整うこととなる。