「責任ある政治」と日本株の再評価。316議席の安定がもたらす「不確実性」の解消

2026年02月10日 07:28

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「日本経済が再び力強く回り出す仕組み」をいかに早く形にできるかをマーケットは注視している

 2026年2月9日、自民党が単独で衆議院の3分の2を超える316議席を確保したことは、株式市場にとって「最大の懸念」であった政治の不透明感を一掃する結果となった。昨日2月9日の日経平均株価の終値は、前週末比で2,110円高という歴史的な高騰を記録。これは単なる祝儀相場ではなく、日本が「長期安定政権」という強力な武器を再び手にしたことへの、グローバル投資家による再評価(リレーティング)といえる。

 ■「政治の空白」リスクの消滅

 これまで日本株が海外投資家から敬遠される一因は、頻繁な首相交代や、衆参のねじれによる政策決定の遅れであった。しかし、今回の圧勝により、高市政権は次の衆院選までの数年間、一貫した経済政策を遂行できる盤石な基盤を得たことになる。

 特に、安全保障やエネルギー政策といった、中長期的な投資判断を必要とする分野において、政策が「ひっくり返るリスク」が激減した。マーケットが最も嫌う「不確実性」が排除されたことで、腰を据えた長期投資の資金が日本市場に本格的に回帰する土壌が整ったといえる。

 ■資本効率の実質化を促すガバナンス改革

 高市政権下で加速するのは、企業の「稼ぐ力」を制度面から裏付けるコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)のさらなる強化だ。2026年内の改訂が見込まれる新指針では、単なる形式的な開示から、資本コストを上回る収益性の実現という実質的な成果がより厳格に問われることになる。

 具体的には、PBR(株価純資産倍率)1倍割れが続く企業に対し、単なる自社株買いのような一時的な対応ではなく、事業ポートフォリオの抜本的な見直しや、人的資本・研究開発への投資配分を取締役会がどう主導したかの具体的な説明が求められる。また、独立社外取締役の過半数選任を求める動きや、政策保有株式のゼロ化に向けた取り組みの加速など、企業の滞留資金を成長投資へと還流させるための評価体系が強化される見通しだ。

 ■政治の安定を「企業の成長」と「家計の潤い」につなげる

 政治の安定がもたらす株価の上昇は、投資家だけでなく、新NISAなどを通じて将来に備える多くの国民にとっても、資産が増える実感を伴う追い風となる。一方で、巨大与党による力強い政策遂行には、市場や国民との対話を通じた透明性の確保がこれまで以上に欠かせない。

 政治が安定することで企業が自信を持って投資し、その利益が給与や配当として家計に回る。この「日本経済が再び力強く回り出す仕組み」をいかに早く形にできるか。その実行力と説明責任の行方が、これからの日本を占う重要な指針となるだろう。(編集担当:エコノミックニュース編集部)