明日に控えたバレンタインデーを前に、チョコレート市場が異例の熱狂を見せている。今年の主役は「誰かにあげるチョコ」ではなく、「自分のために投資するチョコ」だ。帝国データバンクの最新調査によれば、百貨店などで販売されるチョコレートの1粒平均価格は436円と、2年連続で過去最高値を更新した。世界的なカカオ価格の高騰「カカオ・ショック」に加え、円安による輸入コスト増が直撃し、海外ブランドでは1粒500円に迫る勢いだ。
しかし、価格高騰は消費を冷え込ませるどころか、「ご褒美消費」を加速させている。背景にあるのは、義理チョコ文化の事実上の消滅だ。今年はバレンタイン当日が土曜日であることに加え、職場の義理チョコを「負担」と捉える層が8割を超え、虚礼廃止が定着した。これまで複数の相手に数千円ずつ分散させていた予算が、まるごと「自分用」へとスライドしているのだ。
今年の自分チョコ予算は、平均で1万円の大台を突破。1粒400円を超える「宝石」のような一粒を、1週間頑張った自分への投資として10粒単位で購入する層が目立つ。物価高による生活防衛意識が高まる一方で、年に一度のイベントには、中途半端なものではなく「最高の一品」を求める。二極化する消費行動の象徴として、2026年のバレンタインは記録にも記憶にも残る「ご褒美経済」の頂点となりそうだ。(編集担当:エコノミックニュース編集部)













