日々のニュースで何気なく使われている経済用語。その定義を正しく理解することは、複雑な社会の動きを自分事として捉えるための第一歩です。今週、特に注目された4つのキーワードを軸に、私たちの生活への影響を整理します。
1.実質賃金(じっしつちんぎん)
【定義】受け取った給与(名目賃金)から、物価上昇の影響を差し引いた「本当の買い物の力」を指します。
【なぜ今?】各社で賃上げが発表されていますが、物価上昇がそれを上回っている間は、この数値はマイナスとなります。これがプラスに転じることが、本格的な景気回復の「合格サイン」とされています。
【生活への影響】プラスになれば、同じ仕事をしていても「去年より生活が豊かになった」という実感が持てるようになります。
2.再エネ賦課金(さいえねふかきん)
【定義】再生可能エネルギー普及のため、電気料金に上乗せして徴収される費用です。
【なぜ今?】春の新年度に向けた単価改定の議論が活発化しており、家計の負担増要因として再注目されています。
【生活への影響】毎月の電気代の明細に必ず記載されている項目であり、家計の固定費を左右する無視できない金額になりつつあります。
3.PBR(株価純資産倍率)
【定義】企業の株価が、その企業の持つ資産価値に対して割安か割高かを測る指標です。
【なぜ今?】東京証券取引所が企業に対し、この数値を高めるよう強く求めており、日本企業の経営姿勢が「守り」から「攻め」へ変わる転換点となっています。
【生活への影響】企業の利益還元(配当や賃上げ)に対する積極性を測る一つの目安となります。
4.サプライチェーン
【定義】原材料の調達から製造、販売までの一連の「供給網」のことです。
【なぜ今?】地政学リスクや物流コストの上昇により、この網が一度途切れると、製品の価格高騰や品不足を招くため、経済安全保障の観点から議論されています。
【生活への影響】身近な商品の値上げや欠品の背景には、この複雑に絡み合った供給網のどこかで問題が起きているケースが多くあります。
5.今週の視点
経済ニュースは一見すると数字の羅列に思えますが、その一つひとつの用語の裏には、私たちの「手取り額」や「買い物のしやすさ」を変える具体的な仕組みが隠されています。用語の意味を知ることは、ニュースをただ「眺める」ものから、未来を「予測する」ための道具へと変えてくれるはずです。来週もこれらのキーワードがどう変化していくのか、ぜひ注目してみてください。(編集担当:エコノミックニュース編集部)













