国会での予算成立が年度開始に間に合わない場合に編成される暫定予算が、今週から行政の現場で本格的に運用されています。暫定予算は本予算が成立するまでの期間、憲法や財政法に基づき「必要最小限の支出」に限定されるため、新規事業や政策的な予算の積み増しは原則として停止されることになります。
具体的に制限を受ける分野として最も顕著なのが、新規の公共事業や補助金の公募です。2026年度予算で計画されていた新たな道路建設や施設整備の契約締結、また中小企業のDX推進に向けた新規の支援公募などは、本予算が成立して予算の全容が確定するまで執行が留保されます。これにより、官公庁を主な取引先とする企業にとっては、案件の公示が一時的に減少するなどの影響が考えられます。
一方で、国民生活の根幹を支える義務的な経費については、滞りなく執行が継続されます。年金の支払いや医療・介護への公費負担分、また継続中の工事にかかる既定の支払い、さらには行政組織を維持するための公務員人件費などは暫定予算の枠内で確保されています。つまり、社会のインフラとしての機能が止まることはありません。
現在は、いわば行政が「助走期間」にあるような状態と言えます。新規事業の開始が後ろ倒しになることは一時的な停滞を招きますが、その分、本予算の成立とともに蓄積されたエネルギーが一気に放出される期待感も高まっています。官民ともに「いつでも動ける準備」を整えておくことで、予算解禁後の経済加速を最大限に活かすことができるはずです。(編集担当:エコノミックニュース編集部)













