今回のニュースのポイント
・副業所得の区分は「収入300万円」だけでなく、実態(継続性・営利性等)と「帳簿保存」で総合判断。
・週末の趣味の販売は「雑所得」、店舗や在庫を持つ継続的な活動は「事業所得」が目安。
・事業所得なら「損益通算(赤字を他の所得から差し引くこと)」が可能だが、実態が伴わなければ否認リスクも。
2025年分の所得税および復興特別所得税の確定申告期限(2026年3月16日)が目前に迫っています。近年、副業を行う会社員が増加する中、申告現場で最も混乱が生じやすいのが「副業所得の区分判定」です。
国税庁の指針では、副業の収入が300万円以下で、かつ「帳簿書類の保存」がない場合は、原則として「業務に係る雑所得」として取り扱うとしています。しかし、ここで重要となるのは、300万円という数字以上に「社会通念上の実態(=一般的な常識に照らしたビジネスとしての実態)」があるかどうかです。
例えば、週末に趣味で作った小物をフリマアプリで時々売る程度であれば「雑所得」に該当します。一方で、専用の作業場や店舗を構え、在庫を管理しながら継続的に利益を追求する活動であれば「事業所得」として認められる可能性が高まります。
事業所得として申告する場合、その事業で出た赤字を給与所得など他の所得から差し引いて全体の税金を抑える「損益通算」や、最大65万円の青色申告特別控除といった税制上の利点があります。しかし、実態のない「節税目的」の申告に対しては税務当局のチェックが厳格化されており、帳簿がない場合は原則として損益通算ができない「雑所得」として扱われるため、自身の活動内容と証憑(領収書等)の管理状況を改めて照らし合わせる必要があります。
また、利便性が向上した「スマホ申告」においても、デジタル特有のミスが報告されています。マイナポータル連携による自動取得は便利ですが、ふるさと納税のデータを一括取得した後に、別途届いた証明書を誤って「手入力」してしまい、二重に控除を申請するケースが散見されます。また、医療費控除において、マイナ保険証のデータに含まれない「通院の交通費」や「自由診療の領収書」を入力し忘れるなど、自動化を過信したことによる漏れも課題となっています。
税理士などの専門家は、「スマホ申告は手軽な分、確認作業が疎かになりがちだ。送信前に申告書案を確認し、還付額や納税額が前年と比べて不自然ではないか、最終的な整合性をチェックしてほしい」と助言しています。3月16日の期限直前はシステム混雑も予想されるため、早めの確認と送信が求められます。(編集担当:エコノミックニュース編集部)













