民主党新代表となった野田佳彦財務大臣は30日午後1時から開かれた衆議院本会議での首班指名選挙で476票のうち、308票の支持を得て、第95代内閣総理大臣としての指名を受けた。また、午後1時半から開かれた参議院本会議での首班指名選挙でも、決選投票の結果、241票のうち110票を獲得し、内閣総理大臣としての指名を受けた。これにより、野田氏は衆参両院での指名を受けて、総理に就任することとなった。
野田氏は昭和32年、千葉県船橋市の生まれ、54歳。早稲田大学政経学部卒。松下政経塾を経て、昭和62年に千葉県議会初当選。県議2期を経て、平成5年に衆議院議員初当選。平成12年に2期目当選。平成15年、17年、21年の選挙にも当選し、現在5期目。平成21年に財務副大臣、22年から財務大臣。
総理として両院から指名された野田氏は原発事故の収束、大震災の復旧・復興、デフレからの脱却、財政改革に全身全霊をかけて臨むとしており、自らをドジョウに喩え、ドジョウはドジョウ、泥臭く国民のために汗をかいて働くとした。
また、厳しい経済状況の中で頑張っている中小企業の資金繰りを支援する施策や中産階級の層が薄くなった状況を踏まえた政策にも目配りしていく姿勢をみせている。
野田氏は組閣人事と党幹事長など党主要ポストの人事に着手。挙党一致を人事で示す必要があり、新内閣の顔ぶれと幹事長など党要職の人選に関心が集まっている。