サンリオ、売上高20%増の520億円 キャラクター人気拡大で増収増益

2026年08月10日 16:04

今回のニュースのポイント

サンリオが10日発表した2027年3月期第1四半期(4〜6月)連結決算は、売上高が前年同期比20.7%増の520億35百万円、営業利益が11.1%増の224億35百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が9.3%増の155億16百万円と増収増益となりました。キャラクター人気の高まりを背景に、国内外で物販やライセンス事業が伸長。一方、売上高が2割を超えて伸びたのに対し利益の伸びは1割程度にとどまっており、地域ごとの利益動向や今後の収益性管理も注目されます。

本文
 サンリオが10日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算は、売上高が前年同期比20.7%増の520億35百万円、営業利益が同11.1%増の224億35百万円となりました。経常利益は同12.0%増の226億24百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同9.3%増の155億16百万円となり、好調な事業環境を反映して増収増益を達成しました。

 業績を引っ張ったのは、国内外における自社IP(知的財産)の価値向上とライセンス収益の拡大です。単に自社でグッズを製造・販売する「物販」にとどまらず、外部企業へキャラクターの使用権を許諾する「ロイヤリティ(ライセンス)」ビジネスが力強く成長しました。連結のロイヤリティ売上高は前年同期比23.0%増の268億円に達し、売上全体の半分以上を占めるなど、IPそのものから収益を生み出すビジネスモデルが一段と拡大しています。

 地域別では、国内マーケットが全体を牽引しました。日本セグメントは売上高が前年同期比20.2%増の294億円、営業利益が同25.0%増の149億円となり、店舗での販売機会最大化やテーマパーク「サンリオピューロランド」での過去最高となる来場者数の記録などが寄与しました。一方、海外市場ではエリアごとの濃淡がみられます。欧州が大幅な増収増益となり、南米も増収増益となった一方、北米(売上高6.0%増、営業利益19.9%減)やアジア(売上高19.8%増、営業利益4.9%減)では、マーケティング費用や販管費の増加が重荷となり、増収ながら営業減益を余儀なくされました。

 収益基盤の広がりに貢献しているのが、「複数IP(キャラクター)戦略」の浸透です。長年同社を支えてきた『ハローキティ』に加え、30周年を迎えて「サンリオキャラクター大賞2026」で1位を獲得した『ポムポムプリン』や、『クロミ』『マイメロディ』『シナモロール』など多種多様なキャラクターが国内外で人気を集めています。デジタル展開やリアルイベントを通じてファン層との接触機会を増やす取り組みが、特定のキャラクターに偏らない強固なポートフォリオを形成しています。

 2027年3月期の通期連結業績予想については、売上高2,298億円(前期比18.4%増)、営業利益895億円(同15.0%増)、経常利益902億円(同13.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益638億円(同16.8%増)とする従来予想を据え置きました。直近に公表されている業績予想からの修正はありません。

 第1四半期はトップライン(売上高)の拡大が鮮明な順調な船出となりました。ただし、売上高が前年同期比20.7%増と大きく伸びた一方で、営業利益の伸びは同11.1%増と相対的に緩やかな着地となっています。海外市場での販管費増などをコントロールしながら、拡大したキャラクター人気をどこまで高利益率な事業構造や持続的な利益成長へと結びつけられるかが、今後の焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)