枝野幸男官房長官は経済産業省幹部が退職数ヵ月後に東京電力に再就職していたことを受け、18日、原発事故収束後、原子力行政のあり方について検証し抜本的見直しを行う必要があるが、その結論を得るまでの間においても国民の疑念を招かぬよう、原子力安全・保安院、資源エネルギー庁など経済産業省幹部の電力会社への再就職を自粛する措置をとると語った。
枝野官房長官は今回の措置は海江田万里経済産業大臣と相談して決定したとし、自粛措置について職員に対し周知させるとともに、電力会社に対しても周知し、協力を求める方針とした。
これは、昨年8月に経済産業省資源エネルギー庁長官を退職した人物が今年1月に東京電力に再就職したことを受けて天下りの疑念や監督省庁と電力会社との慣れない懸念など国民の間でも不信感が生じていた。政府として原子力行政に影響が出ないよう早期の対応を図ろうとする表れとみられる。
(編集担当:福角忠夫)