菅直人総理は自身のブログで1日、「平成23年度の予算案、衆議院通過。何としても与野党合意を」と予算関連法案成立に並々ならぬ決意を示した。
菅総理は「今の状況は1998年の金融国会の時とよく似ている」とし「今とは逆に、自民党が与党で衆院の多数派を握り、参院は私たち民主党中心の野党が多数を占めるねじれ状態。政府与党のブリッジバンク法案は、そのままではどうしても成立不可能という力関係だった。しかし、そのような政治の膠着をいつまでも続けていたら、本当に大きな銀行の取り付け騒ぎが起きかねず、日本発の金融恐慌に発展してしまうかも知れないという瀬戸際にあった。
「そんな危機感の中で、与野党は最終的に政局より政策の道を選び、協力し合って金融再生法案(我々の側が出した提案)を成立させ、金融危機は回避できた」とし、「今回もまた、何としても国民生活を守るために、これから予算関連法案で与野党の合意を目指して全力を傾けたい」と直接、予算関連法案成立への思いを国民に伝えた。
ただ、今回は国民生活より政局優先の感が野党側に見られ、総理の思いがどこまで届くか、微妙な情勢だ。
(編集担当:福角忠夫)