前原誠司外務大臣は22日の衆議院安全保障委員会で外務大臣としての所信を述べた。
この中で、前原外相は「グローバルなパワーバランスの変化が顕著に現われ、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している」との認識を示した。
特に、北朝鮮については「核と弾道ミサイルの開発を継続するとともに、ウラン濃縮計画を公表するなど、挑発行為を繰り返している」とし、日本と周辺地域の安全保障に対し、重大な不安定要因となっていると指摘。
また、中国に対しても「世界や地域のために重大な役割を果たしつつある」と評価する一方で「防衛費は透明性を欠く」として、地域の懸念事項になっているとした。
また、エジプト、リビアをはじめとした中東情勢の流動的な動きについても国際安全保障の観点から注視していく必要を語った。
前原外相は我が国安全保障の基軸として「日米同盟の深化」の推進を語るとともに、「中国、ロシアとの安定した関係構築に努める」とした。また、核兵器のない世界の実現に向けて提言していくなど、日本としての安全保障外交への考えを示した。
(編集担当:福角忠夫)