菅直人総理は21日の衆議院予算委員会(政治と金の集中審議)で、検察審査会による強制起訴制度について、服部良一社民党国対副委員長(衆議院議員)から、疑わしきは罰せずという司法制度の根幹をゆるがす危険性があるとして、制度見直しの必要についての考えを問われ「制度ができて間がないため、もう少し見守ったうえで、必要があれば考えるべき」と答弁した。
また、江田五月法務大臣は「検察審査会の委員11人(無作為で選出された国民で公選法上の有権者)の内、8人までが起訴すべきと判断した場合に起訴するもので、強制起訴の事例は4件のみなので、制度をもう少し見させて頂きたい」と今後の運用状況をみながら、検討が必要かどうか判断していきたいとの考えを示した。
服部社民党国対副委員長は「疑わしいから裁判にかけろというのは乱暴で、冤罪を生む可能性もある。検察審査会の強制起訴に対し誰が責任を負うのか」と現行の新制度のあり方に疑問を呈した。
(編集担当:福角忠夫)