硫黄島戦没者遺骨収容作業 国の責務で継続

2011年02月16日 11:00

 菅直人総理は東京都内の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で15日催された「硫黄島戦没者遺骨引渡式」に臨み、今回帰還した822柱の戦没者の御霊に対し「祖国の安寧と家族の安全を祈りつつ、命を失われた皆様の御霊に対し、つつしんで哀悼のまことをささげます」と哀悼の意を表した。

 また、菅総理は「(戦没者のみなさんが)命を賭けて守ろうとした祖国を受け継ぎ、私たち国民は戦争の惨禍を繰り返さないとの固い決意の下、平和と繁栄の実現に邁進してきました。安らかにお眠り下さい」と冥福を祈り、「恒久平和の確立に向け、硫黄島の悲痛な歴史を風化させることなく、若い世代に伝えていくことを誓います」と誓った。

 また、菅総理は「多くの戦没者が今も硫黄島で帰還を待っておられます。引き続き、国の責務として遺骨の収容作業を徹底して参ります」と述べ、官民一体となった遺骨収容作業の継続を語るとともに、今回引き渡された戦没者の御霊に対して「長い年月、お待たせし申し訳ない」と語り、あいさつ後、献花して冥福を祈った。(編集担当:福角忠夫)