富士経済では、家庭エネルギーの最適化やネットワーク化された家電の消費電力を制御する住宅「スマートハウス」の製品・システムの世界市場が2020年に2009年比11倍の18兆5293億円になると予測している。
同社は、スマートハウスを構成する住宅用太陽光発電システムや家庭用燃料電池、電気自動車(EV)、家庭用エネルギー管理システム(HEMS)、電力スマートメーターなど14製品を対象に市場動向などを分析。その結果を「スマートハウス関連技術・市場の現状と将来展望 2011」という報告書にまとめている。それによると、2010年の同市場規模は前年比27%増の2兆1486億円と見込まれており、内訳は海外が1兆1234億円、国内が1兆252億円となり、EVやプラグイン・ハイブリッド車に関しては2020年に2009年比121倍の1930億円になると予測している。
2009年には、住宅向け太陽光発電システムが国内で急拡大しており、また、国内市場ではエアコンを中心としたネットワーク対応のスマート家電が約6割を占めるなど、スマートハウス関連製品・システムも徐々に普及し、市場も成長してきている。しかし、開発・商品化されたばかりというものも多く、まだ成熟した市場とはなっていない。生まれたばかりに新市場だけに、この先10年でどこまで大きな市場を形成していくか、その可能性は未知数とも考えられる。