大卒事務系 初任給20万7445円 前年横ばい

2010年10月19日 11:00

 日本経済団体連合会が会員企業と東京経営者協会会員企業1915社を対象に、今年3月の新規学卒者決定初任給調査を行った結果、大学卒事務系職で初任給は20万7445円と前年比で0.13%の上昇にとどまったことが分かった。

 また、初任給を前年より引き上げた企業は8.3%、据え置いた企業が90.9%、引き下げた企業が0.9%あった。日本経済団体連合会では「9割の企業が据え置きをするというのは、過去最高だった2003年(91.4%)とほぼ同じ水準」と言い、経営環境の厳しさを反映して、人件費に対する企業の慎重な姿勢を浮き彫りにしていた。

 調査は今年6月14日から7月5日にかけて実施され、496社から回答があった。このうち、従業員500人以上の企業が77%を占めていた。また、製造業と非製造業の比率は526対474だった。

 それによると、初任給の全産業平均では、大学卒の場合、事務系20万7445円、技術系20万7961円、短大卒では事務系17万3828円、技術系17万5872円、高卒では事務系16万2749円、技術系16万3279円といずれも技術系が事務系より若干高くなっていた。

 産業別では(大卒事務系で比較した場合)、石油・石炭製品が23万8612円で最も高く、新聞・出版・印刷も23万4675円と上位にあった。逆に、金融・保険は19万1307円で最も低く、土木・建設も20万1777円と全産業平均(20万7445円)を下回った。
(編集担当:福角忠夫)