復刻堂シリーズで龍馬が缶コーヒーに

2010年09月21日 11:00

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「復刻堂 侍エスプレッソ【砂糖ゼロ】」の開発を担当した企画開発部の奥川氏は、「男性はもちろん、歴史に興味を持つ若い女性の方にも買っていただきたいですね」と語る。

 コーエー <9654>の「戦国無双」やカプコン <9697>の「戦国BASARA」といったテレビゲームのヒットにより、今年に入って歴史ブームに火がついた。それを加速させたのが、NHKが現在放送中の大河ドラマ「龍馬伝」だ。いままで歴史に無関心だった若い女性までもが、歴史小説を読んだり、過去の偉人にゆかりのある場所に訪ねたりと、今や空前の歴史ブームとなっている。

 そこにいち早く着目していたのが、大阪に本社を置く飲料メーカーのダイドードリンコ <2590>だ。約1年前から歴史上の人物をパッケージデザインに取り入れた商品の企画を進め、今回、オリジナル性の高いパッケージと飲料自体のクオリティの高さで再現した主力ブランド「復刻堂」シリーズから、新たに「復刻堂 侍エスプレッソ【砂糖ゼロ】」を9月27日より発売すると発表した。

 この復刻堂シリーズは、”時代・世代を超えて楽しめるおいしさ”をキーワードに、2004年から商品開発をスタート。今年に入って発売された「ウルトラコーラ」や「大怪獣レモネード」、「仮面サイダー」などといったヒーローズ缶シリーズは、ブログやtwitterなどのソーシャルメディアによる口コミの波及効果で大きな話題となり、世代を問わず楽しめる、親子のコミュニケーションツールとしても人気を博している。

 ヒーローズ缶で確かな手応えをつかんだ同社は、「おいしくて、わくわくするような楽しさがある商品を」という復刻堂ブランドにおける商品企画の基本的な考えのもと、時代のムーブメントという要素も加えた、骨太の商品の開発を進めた。そこでたどり着いたのが、同社の主力商品でもある缶コーヒーに、人気のある歴史上の人物をモチーフに取り入れた「復刻堂 侍エスプレッソ」だったという。”世代を超えてロマンを感じるヒーロー”として、パッケージデザインに、戦国武将の「織田信長」「真田幸村」「武田信玄」「上杉謙信」「前田利家」「伊達政宗」、幕末の志士の「坂本龍馬」「勝海舟」「近藤勇」「土方歳三」「高杉晋作」「西郷隆盛」などをモチーフにした、合計12種類をラインアップ。パッケージの人物画は、歴史図書専門出版社「新人物往来社」監修のもと、武将の甲冑や志士の侍装束をリアルに再現。裏面には、正面デザインの人物に関する解説と家紋名鑑を掲載し、英雄たちによる歴史のロマンを感じさせるデザインに仕上がっている。

 さらに、中身にもこだわり、エスプレッソの本格的な味わいを出すため、家庭や喫茶店などで使われるエスプレッソマシーンを工業レベルで忠実に再現したリアルエスプレッソ抽出製法を採用。エスプレッソコーヒーの程よい苦味と、深煎りコーヒーの力強い味わいを引き出すことに成功している。また、昨今の健康意識の高まりから、砂糖を使用せずに、後残りのない鋭い切れ味を実現した。

 同商品の開発を担当した企画開発部の奥川氏は、「本格的なエスプレッソの味わいと、戦国武将や幕末の侍たちの生き方がリンクして、復刻堂のコンセプトでもある”時代・世代を超えて楽しめるおいしさ”に相応しい、クオリティの高い商品ができたと自負しています。缶コーヒーをよく飲む30代~40代の男性はもちろん、歴史に興味を持つ若い女性の方にも買っていただけたら嬉しいですね」と語った。

 同社は今後も、トレンドを捉えたオリジナル性溢れる商品開発で缶飲料市場における話題を喚起し、業界全体を活性化させるとともに新たなポジションの確立を模索、推進していく方針だ。
(編集担当:北尾準)