三菱重工、中国・寧夏銀星に2,500kW風車の技術を供与

2010年09月17日 11:00

 三菱重工業<7011>は、中国の寧夏銀星能源股フン有限公司(寧夏銀星)に対し、大容量発電風車の製造技術を供与することで合意した。これは、今後の主力となる大型風車の製造技術獲得を目指す寧夏銀星と、中国でのライセンス生産の拡大を狙う同社の思いが一致したことが大きい。

 同社は、2007年に1,000kW風車「MWT-1000A」の技術供与を行って以来、寧夏銀星と友好的な関係を構築。今回、協業体制を発展的に拡大するかたちで2,500kW風車「MWT100/2.5」の技術を供給する。「MWT100/2.5」は同社の主力機種である2,400kW風車の出力をアップするとともに、中国向けの改造を施した機種であり、高い強風耐性、避雷性能、輸送の容易性などの特長を引き継いでいる。

 近年、旺盛な電力需要への対応と環境への配慮から中国の風力発電設備の導入は急速に拡大しており、2009年の新規導入量は1,400万kWで世界1位となっている。累積導入量は2,600万kWで、米国、欧州に次いで世界3位(2009年末時点)。同国政府は今後も風力発電設備の導入を後押しし、2020年までに1億kW以上を導入することを目標に掲げていることから、世界の最有力市場の1つと期待されている。

 同社は引き続き、世界の風力発電をリードする中国市場を積極的に開拓。今回のようなライセンス供与も含め、様々な方向性も模索する。
(編集担当:宮園奈美)