紫外線が人に与える影響とは

2010年08月02日 11:00

 今年の7月は、日本列島で多大な被害をもたらした大雨が嘘のように、厳しい暑さが続き各地で最高気温を記録した。猛暑の中では、水分補給や体調管理などはもちろん、日差しが厳しい屋外での紫外線対策も重要になってくる。

 紫外線とは地球に到達する太陽光線のうち、波長が短くエネルギーの高い光のことを指す。有用作用としては血行や新陳代謝の促進、ビタミンDの合成、皮膚抵抗力の昂進などが揚げられるが、人間が紫外線に長時間さらされると皮膚、目、免疫系へ様々な疾患を引き起こす可能性があると言われている。

 皮膚に関しては、強い日差しを大量に浴びるとシミやシワの元になり、悪化すると皮膚がんの原因になることもある。最近では、UVケア関連の商品が多数販売されており、紫外線対策を意識している人も以前に比べれば増えてきているようだ。しかし、皮膚の一部である頭皮に対してはどうだろう。ほとんどの人が対策をおこなっていないように感じられる。

 頭皮にとっても夏の強い日差しは天敵となる。実際に、頭皮に紫外線を浴び過ぎると頭皮の炎症や毛根へダメージを与えてしまう。また、多量の汗や皮脂が脱毛の原因となることもあるようだ。発毛専門の毛髪クリニック リーブ21の実施したアンケートによると、41%の人が「抜け毛が気になる季節は夏」と答えており、一般の人々の間でも、”夏は頭皮にとって危険な季節”という認識は徐々に高くなっている。

 そんな中、各メーカーは、夏に向けてシャンプーやコンディショナーなど最新のヘアケアグッズを発売し、好調な売上を見せている。毛髪クリニック リーブ21の広報によると、「夏は強い紫外線で頭皮がダメージを受けやすく、汗や皮脂の量が多くなるため、一日の終わりにはシャンプーできちんと汚れを洗い流し、清潔にしておくことが大切」とのこと。頭皮や皮膚にとって油断大敵な季節だからこそ、帽子を被る、日傘をさすなどの手軽にできる予防法はもちろん、ヘアケア商品やヘッドケアサービスを定期的に利用するなど、自分にあった対策を講じることも有効な手段となり得るだろう。
(編集担当:宮園奈美)