独立行政法人・水産総合研究センターが養殖ヒラメを生かしたまま、病気感染の兆候や履歴を短時間で診断する「解析チップ」を開発した、と14日発表した。
今回の開発で、ヒラメの定期検診による健康管理が可能になり、病気の早期発見、病気の蔓延防止、被害軽減に効果が期待できる。
水産総合研究センターの説明によると「チップにヒラメの血液成分を検出するための抗体や病原体タンパク質が多数貼り付けてあり、ヒラメから少量の血液を採取してチップに反応させると、該当する病気スポットが発色し、感染や兆候、過去の感染履歴までを短時間で診断できるようにした」という。
センターでは今後、診断技術をさらに簡略化し、「養殖現場で簡便に使える方法に改良をすすめるとともに、定期的な血液検査によってヒラメの健康管理を行う方法を確立したい」としている。
今回の解析チップはセンターが大分県農林水産研究指導センターや日本獣医生命科学大学と共同開発していたもの。
(編集担当:福角忠夫)