高速道路無料化社会実験で並行する一般道に効果

2010年07月07日 11:00

 前原誠司国土交通大臣は高速道路の無料化社会実験の経過について説明し「高速道路と並行している実験区間の一般道は、高速道路への転換により渋滞解消などの効果がでている」と並行する一般道への負担軽減効果、渋滞解消、渋滞緩和効果など、非常に大きなメリットがでているといえるのではないか、との見解を示した。

 前原大臣は先月28日からスタートした高速道路無料化社会実験により「実験区間の交通量は平均で、平日約1.8倍、休日1.7倍に増加している」と報告。これによる「大きなトラブルや渋滞は発生していないが、高速道路の降り口などの渋滞が若干生まれている」とした。

 また、効果の一例として、前原大臣は「京都丹波道路に並行する国道9号でございますけれども、亀岡市内の主要な渋滞ポイントでは渋滞が解消しており、走行速度も実験前の約1.6倍に向上しているといいます。一定の効果が出ておりますので、今後、地域の魅力的なまちづくりに大きく貢献することが期待できる」との見通しを語った。

 国土交通省によると、大臣指摘の国道9号下矢田交差点の渋滞をみると、午後6時時点での比較で実験前の6月22日では650メートルの渋滞が発生していたが、29日では渋滞が生じなかった。また、同時期の国道9号の夕方ピーク時の走行速度で加塚交差点から篠町野上間では6月22日、時速16キロメートルだったが、29日では26キロメートルに改善されるなど、効果が見られていた。
(編集担当:福角忠夫)