人気モデル「加藤夏希」と眼鏡業界大手「愛眼」のコラボレーションにより誕生したブランド『bit babe Helena』。今年の2月に開催された「神戸コレクション」では、加藤夏希自らが限定モデルをステージ上で披露し、注目を集めた。
数年前から、「格安」を前面に打ち出して全国展開するチェーン店が勢力を増し、眼鏡業界にも激しいデフレの波が打ち寄せている。そんな中、業界大手各社も、低価格のセット商品の販売に注力するなど、価格競争に一層拍車がかかってきている状況だ。しかし、ここ最近になって、価格のみならず、機能性やデザイン性にこだわるユーザーも増加している傾向が見受けられる。メガネを視力を補う道具としてではなく、ファッションの一部として捉える若者たちは、オリジナリティ溢れる、自分だけのアイウェアーを求め始めているようだ。
そんな中、全国で300近くの店舗を構える業界大手の愛眼 <9854> も、新しい展開をスタートさせようとしている。創立以来、50年近くの長い間、「メガネの愛眼」として多くの人たちからの信頼を得てきた同社のメインとなる顧客層は、品質を重視する中高年層が多い。その為にトレンドやロープライスを重視する低年齢層に向けてのアプローチは、若干手薄となっていたような印象がある。しかし、数年前から、若者をターゲットにした個性的なブランドの展開を積極的に行っており、機能性はもちろん、ファッション性を重視したアイウェアーを次々と発表しているのだ。
その中でも、特に最近注目をされているのが、『bit babe』と、そのレディース版となる『bit babe Helena』だ。同ブランドは、人気雑誌『JJ』の専属モデルである加藤夏希と同社のコラボレーションにより4年前に誕生した。2006年に、彼女自身が、「彼氏にして欲しいアイウェアー」というコンセプトのもとプロデュースしたメンズ用の『bit babe』が誕生し、2008年には、「彼女自身がしてみたいサングラス」をテーマにデザインした『bit babe Helena』のモデルが発表された。
そして、2010年は、2月に開催された「神戸コレクション2010春夏」にて、加藤夏希自らがステージ上で披露し、大きな話題となった神戸コレクション限定モデルが、4月30日まで愛眼のECサイトのみで限定販売されているという。さらに4月1日からは、『bit babe Helena』の新作の5アイテムと、『bit babe』に新作メンズサングラス5アイテムが全国の愛眼店舗にて販売される。
今回の新作ラインナップの特長としては、最近のトレンドでもある大きめのシルエットに、ワンポイントとして独創的なモチーフが施されたモデルが多い。長年、眼鏡作りに携わってきた愛眼ならではの、材料や掛け心地など、ディテールにもこだわった細やかな配慮が伺える仕上がりとなっている。しかも、全モデル8400円というロープライスも実現している。
若い女性に大きな影響力を持つカリスマモデルと、経験と実績を積み重ねてきた大手眼鏡店の競演は、デフレ傾向が続く眼鏡業界にどのような新しい価値をもたらすのか楽しみだ。
(編集担当:北尾準)